誤審

ゴルフは審判が存在しない唯一のスポーツといわれていますが、正式競技には競技委員といわれるルールにまつわるジャッジを下す人がいます。野球やテニスのようにボールが線より中に落ちたか外に落ちたかほど微妙なジャッジは求められませんが複雑なルールを熟知し即座に救済や何打罰を付加するかなどの裁定を下さなければなりません。   競技委員の裁定次第でその選手の競技人生が左右されることもありますので公式競技の競技委員はルーリングのエキスパートです。そんな人でも人間ですのでたまに誤審が起きる事もあります。

 

ネット上の記事を拝借してきたのでご覧ください。

 

 

LPGAツアー水面下の不安材料

 この不況下で人気を維持し、2014年もさらにトーナメント数が増加すると噂の国内女子ゴルフツアー(LPGA)。この9月、10月はレギュラーツアー8試合と並行して下部のステップ・アップ・ツアーも5試合開催されるほどの盛況ぶりだ。

そんな活気溢れるトーナメント会場で『ルーリングのトラブル』が頻発している。選手たちの不信感は、もう爆発寸前。大丈夫か? LPGA。

何人もの選手が真顔で訴える。「知ってますか? あの話。…もう、メディアで取り上げて、問題にしてくださいよ。私たちは何を信じればいいのかわからない」。

日本女子オープンと同週に行われたステップ・アップ・ツアー、フンドーキンレディースでのこと。2日間大会の初日を終え、自身のキャディーバッグに練習用の短いクラブを入れたままプレーをしていたことに気づいた西山ゆかりが、翌朝、競技委員会(以下、委員会)に申し出た。バッグには他に14本のクラブが入っており、超過クラブ(規則4-4aクラブの選定と補充)により4罰打。しかし、すでに罰打を加えずスコアカード提出を終えていたため、西山本人も「過少申告で失格になる、という認識で申し出ました」という。

ところが、委員会の判断は、今春のマスターズトーナメントでタイガー・ウッズに適用され物議をかもした「規則33-7」=「委員会の自由裁量権」の適用。同規則にまつわる裁定集33-7/4.5「罰に気づかなかった競技者が誤ったスコアを提出」に当てはめ、競技失格とはせず前日の1、2ホール目に各2打、計4打の罰を付加、スコア訂正し、2日目のプレーを認めた。結果、西山は75・71の通算2オーバー38位タイとなり、賞金9万1500円を獲得することになった。

委員会は競技終了後、これが間違った裁定だったということに気づいたが、規則34-3(委員会の裁定)により委員会の裁定は最終であり、この結果が覆ることはない、と発表されている。

西山自身は試合後、LPGAに自身の獲得賞金の返上を願い出たが、却下されたといい「どこかに寄付することを考えたいと思います」と話している。他選手にとっても、自己申告した本人にとっても、なんとも後味の悪いものになった。

その翌週、レギュラーツアーのスタンレーレディスでは、もっと簡単なルールの”誤審”も発生している。

初日のラウンド中、ショットを左に曲げた選手が、OBライン上に止まった球について「アウトかセーフか」の判定を受けるため競技委員を呼んだという。A競技委員と、競技委員研修中のB、少し遅れて江間陽子競技委員長も現場に向かい、3人が立ち合って「セーフ」の判断を下した。が、問題はこの後。セーフとなった球を打つ際に「OBゾーンのカート道路にスタンスがかかる」という理由で救済措置(ドロップ)を許可してしまったというのだ。「私自身は、別のルーリングが無線に入って呼ばれて、バタバタしてしまい『救済を受けるようなら、立ち合ってくださいね』とA、Bに声をかけてその場を離れてしまった。”OBゾーンの人工物はゴルフ規則における障害物ではない”というのは初歩的なルールなのに…弁解のしようもありません。私たちのミスです」と江間委員長。これも委員会の裁定(規則34-3)で、選手はそのままプレーを続行、最終日まで優勝争いに絡んだ。

本来なら失格となる行為をした者に、無罰裁定。3月のアクサレディースでの堀奈津佳ルール誤認無罰騒動が思い出される。あの騒動後、LPGAでは「5月から専門競技委員の強化のための勉強会をはじめ、TDO(ツアー・デベロップメント・オーガニゼーション)を立ち上げて取り組んでいる最中です。こういうことが起こるのは残念ですが、現状を見直し、よりよいものを作り上げていくいい時期と捉えています。今シーズン終了後には委員会の人員やしくみなどの改革も考え、すでに着手しています」(小林浩美LPGA会長)というが…。

競技委員会、ひいてはLPGA本体への信頼の失墜は、華やかなツアーに暗雲を呼びかねない。

<参考:堀奈津佳ルール誤認無罰事件>
大会2日目単独首位に浮上した堀奈津佳が、適用されていた追加競技特別規則を誤認し、スルーザグリーンで拾い上げて吹いた球をリプレース(元の位置に戻す)せず6インチ動かしていたことが発覚。通常なら失格となる違反だったが、LPGA競技委員会は「選手に提示した同規則文章に、リプレースという文言が入っていなかった。これは競委の落ち度と認めざるをえない」として、無罰裁定を下した。これに納得できないという選手が殺到、大混乱に。堀は逃げ切りでツアー初優勝を飾り、再三の説明会、選手ミーティングが行われたが、未だ異議を唱える者も少なくない。