サウンド理論(根性と忍耐)

私がかつて、プロゴルファーを志し、門を叩いたゴルフ場に、職人気質にあふれた中年のプロ

ゴルファーが所属していました。入社した日から、プロの門下生となったのですが、そのプロの

持論は「良いスイングには、良い音がある」でした。あれから10年近くの歳月がたちますが、

私はこの教えを今も大切に胸に刻んでいます。初めてプロの前でショットを打った時に、言わ

れた言葉は、「インパクトの音が悪いな・・・」です。ボールに当てに行く動きを無くした方が

良いと言われ、5日間の「球打ち禁止令」がでました。その代わりに出された課題は、ゴム

ティー打ちドリルです。「お前のインパクトは乾いた音がしないから、ひたすらゴムティーを

打て」と言われました。確かに私がゴムティーを打つと、「グサツ」という音が鳴ってしまうの

です。プロが打ってみると乾いた音で「ポコン」と鳴ります。そして「この音が出る様に色々試し

てごらん」と言っただけで、他の事は教えてくれませんでした。。。そして私の試行錯誤の繰り

返しが始まりました。3時間位打ち続けた時に、ゴムティーの下の部分を叩いている事に、よう

やく気づきました。プロの言っていた、ボールに当てにいく動きの中に、手首を使ってヘッドが

下がる動きをしているのかなと自分で推測してみました。ゴムティーの上の部分を叩く為に、

手首を使わずに、クラブヘッドを上昇させるイメージで打ってみると、念願の「ポコン」がついに

出ました。その動きを繰り返す中で、安定して「ポコン」が出る様になりました。そして私は

「ポコン」を体得したのです。。慣れてきたら、フォローからもスイングを逆戻しして、また

「ポコン」です。 「ポコン、ポコン、ポコン、ポコン、ポコン...................」

と小気味良いリズムとタイミングで打てる様になって、そのスイングを5日間で何千回も繰り

返しました。そして、6日目に球を打ちました。7番アイアンの飛距離が10ヤード伸びて、球の

捉え方が変わったのがハッキリと実感できた瞬間でした。。。あの時の感動は、今も覚えて

います。そして何日後かに、コースをラウンドした時に全てのクラブの飛距離が伸びて

いました。それから、競技などを通じて、上手なゴルファーとラウンドする機会に恵まれまし

たが、キレのあるショットを打つプレーヤーは、インパクトの音が心地良いのです。あの日から

私のスイングの善し悪しは、カッコ良いフォームより、心地良いインパクト音です。